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Power BIを使うなら知っておきたい「ダッシュボード」機能の魅力

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ExcelのPowerPivotや、Power BI Desktopを使ったレポート作成にすでに親しんでいる人でも、オンライン版のPower BIサービスを使い始めてみると、「ダッシュボード」という目新しい存在に出会うことになります。今回は、Power BIの最大の特徴、ダッシュボードについて基本的な利用方法をご紹介します。

 

ダッシュボードは何のためにあるのか?

Power BIやExcelでレポートを作成する仕事をしていると、ダッシュボードは何のためにある機能なのかと、戸惑うかもしれません。というのも、詳しい情報は視覚化されてすでにレポートとして用意できているからです。レポートでは自由にレイアウトもできますし、もちろんPower BIであればインタラクティブなデータ閲覧も可能となっています。

詳しいデータを閲覧するなら、レポートを見るのが一番ですが、詳しくレポートを見なくても一瞬でビジネスの状況を把握したい。そんなニーズのために用意されたツールがダッシュボードなのです。

例えば、あるWebサイトの成果を計測する仕事をしているAさんが、定例で更新するレポート10シート分をすべて細かくチェックしたり、複数のサービスから提供されるレポートをバラバラに確認したりすることもあります。ところがAさんの上長のBさんは、そこまで時間が取れません。そこでピンポイントに主要な指標だけを見られたらいいと思っています。そこで役立つのがダッシュボードです。

ダッシュボードは、複数のレポートから必要な指標だけをピックアップし、1つにまとめることができます。もし、そこでデータの変化に気づいた場合、リンク先のレポートに飛んで詳しい情報を確認することもできますが、日常的なチェックはダッシュボードを一瞥するだけで十分な状態が完成します。このように手軽にピンポイントの情報が得られるならば、忙しい上司や共同作業者も、最新の重要な変化をキャッチしそびれることはありません。

もともと、BIツールの「ダッシュボード」は、クルマや飛行機などの各種の計器がまとめて確認できる、「ダッシュボード」から来ている用語です。クルマのダッシュボードは、「ガソリンは十分か」「スピードはどのくらい出ているか」など、常に気を付けておかなければならないものが目の前に並んでおり、運転中にいつでも確認できます。BIツールにおけるダッシュボードは、ビジネスにおいて、すばやく把握しておきたい指標を、いつでも確認できるようにした機能なのです。

 

カスタマイズでき、どこにでも持ち歩けるダッシュボード

Power BIサービスの強みは、ダッシュボードを手軽にカスタマイズできる柔軟性です。先の担当のAさんと、上長のBさんは、それぞれ見たいデータが異なりますし、また注目したい指標も異なるかもしれません。そのため、ダッシュボードはそれぞれのニーズに合わせてカスタマイズし、自分がいち早く見たいデータだけを集め、レイアウトを変更して使っていただくのが、理想的な使い方です。

ダッシュボードでは、複数の異なるレポートのデータを集めることが可能ですから、忙しい上長のBさんには、複数の部署の情報を1つにまとめたダッシュボードを用意することもできます。したがって、社内のデータ分析をサポートするエンジニアやBIエキスパートの皆さんにとって、この「最適なダッシュボードのデザイン」をすることも、また1つ、大切な業務になってくることでしょう。

もう1つ、Power BIで忘れてはいけないのは、モバイルアプリとの連動です。Power BIのモバイルアプリは、Android、iOS、Windows 10 Universal 版があり、インストールすればブラウザ版と同様に、ダッシュボードとレポートを閲覧することができます。ダッシュボードの更新をお知らせすることができるので、新しい情報が出たらすぐに知りたいという場合は、出先でもすぐに確認ができ、忙しい人には手放せない機能になるでしょう。また、モバイル版のダッシュボードもPC版とは別にカスタマイズできるようになり、どんどん便利になっています。

このように、ダッシュボードは、ビジネスのデータをすばやく見渡して、変化を掴みやすくするために利用する機能です。さまざまなレポートを作った上で、さらにデータを役立てていくためには、データを欠かさずチェックし、変化に気づくことが必要です。そのチェックをしやすくするのが、ダッシュボードの役割です。ダッシュボードはPower BIサービスでいくつでも作成できますし、作成したものを組織内ですばやく共有することも可能ですから、工夫次第で、さまざまなダッシュボードの使い方ができるのではないかと思います。ぜひ、みなさんも活用してみてください。

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北川剛(キタガワツヨシ)
日本マイクロソフト株式会社
日本マイクロソフトで Azure を含むサーバー製品を担当するプロダクトマネージャー。 大学時代にインターネットの洗礼を受け、研究室でデータベースを利用したウェブシステムを構築するというきっかけを得たことから、データベースの道に進むことに。現在はデータベースだけではなく、クラウド上のサービス群もカバーするという難題を NIKU を燃料に対応している。